2008-04-29 震える粒子 聴 光の中で声をあげる人を見ていた。 音が粒になって、体の表面を打つ。粒になって、体の中をかけめぐる。 酸を浴びているような、血がビールになったような、強い刺激で全身が痺れた。 その圧倒的な幸福感を他に知らない。 空など見えない閉塞された空間で、夜の中で、なぜか雲の上の晴れ渡った青が浮かんだ。 突風にも似た音楽は、あっというまに私を覆っていた皮膜をはがした。 きっと、この刺激には慣れない方が幸福なのだ。