震える粒子

光の中で声をあげる人を見ていた。
音が粒になって、体の表面を打つ。粒になって、体の中をかけめぐる。
酸を浴びているような、血がビールになったような、強い刺激で全身が痺れた。
その圧倒的な幸福感を他に知らない。
空など見えない閉塞された空間で、夜の中で、なぜか雲の上の晴れ渡った青が浮かんだ。
突風にも似た音楽は、あっというまに私を覆っていた皮膜をはがした。
きっと、この刺激には慣れない方が幸福なのだ。