2008-02-02 指で梳く髪 触 嗅 髪を切る。 整えてパーマをかけ直しただけなのに、どうしてこんなにも軽いのだろう。 ほんの数グラムの負荷が減っただけで、重力から少し、解放された気持ちになる。 いつもと違う香りのする髪は、まるでそこだけよそゆきになったようで。 自分のものなのに、半分「外のもの」。 するすると梳ける毛先に無意識に手を伸ばしていることに気付き、 「自意識過剰な女みたい」と思いながら、町を歩く。