肌のうえを、薄衣のような秋の空気がすべってゆく。 もわっとした熱気のなかに、淡雪のようにすずしい空気がまぎれこんでいるのがわかる。 長月に入った途端の、この小癪さ。 月が少しずつ透き通り、空の濁りが晴れ、紺の色味が増してゆけば、 トンネルをく…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。